TOKYO・ARIAKE ARENA
2025 9.27 SAT., 9.28 SUN.
2025 9.27 SAT., 9.28 SUN. TOKYO・ARIAKE ARENA

【FEATURES】DAICHI MIURA

ジャンルとボーダーを超越し続ける三浦大知が“JAZZ FESTIVAL”に登場する意義とは?

text = Tomoyuki Mori

 

「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」のラインナップにおいて、もっとも驚きを持って受け止められたのは、おそらく三浦大知だったと思う。日本の音楽シーンにおいて唯一無二のポジションを得ている三浦だが、“JAZZ FESTIVAL”のイメージがない……というのは多くの方が持っている印象だろう。だが筆者としては、「Blue Note JAZZ FESTIVAL」で彼が生み出すであろう刺激的なケミストリーに大いに期待している。ジャンルを超え、ボーダーを超えながら進化してきたのが、三浦大知というアーティストだからだ。

ダンス&ボーカルグループ・FolderのメインボーカルとしてJ-POPシーンに瑞々しい衝撃を与えた後、2000年から変声期を理由に活動休止。2005年からソロ活動を本格的にスタートさせた三浦大知は、その圧倒的なボーカル/ダンスのスキルによって徐々に実力に見合った評価を獲得。2017年リリースのシングル「EXCITE」のヒットにより完全なブレイクを果たした。

日本トップレベルのダンサーたちと魅せるダンスパフォーマンス、そして、独創的なビート&メロディを完璧に乗りこなし、声そのものをグルーヴさせるボーカリゼーション。その両軸によって聴く者・観る者に衝撃を与え、魅了し続けている三浦大知。KREVA、宇多丸(RHYMESTER)、MIYAVI、SOIL&“PIMP”SESSIONSをはじめ、幅広いジャンルのアーティストとコラボを重ねているのも、彼の存在がボーダレスであることの証左だろう。星野源の楽曲「アイデア」のMVにおけるダンスシーンの振付を担当するなど、コレオグラファーとしても秀でている。

7作目のアルバム「球体」(2018年)は、三浦のクリエイティビティが見事に結実した作品だ。3年以上をかけて制作された本作は、フューチャーベース、アンビエント、R&Bなどを取り入れたサウンド、普遍的なメッセージ性と文学的な手触りを内包した歌詞、滋味深いボーカルが一つになった作品。「球体」と連動して行われた公演では、音楽、詩、ダンス、歌、舞台美術を融合させた、総合芸術作品と呼ぶべきステージを体現した。

2024年には7年ぶりとなるオリジナルアルバム「OVER」をリリース。既存のシングルを入れず、すべて新曲だけで構成された本作には、“踊る”というテーマのもと、三浦自身の純粋なクリエイティビティが存分に発揮されている。制作には音楽的盟友と呼ぶべきNao’ymt、UTAのほか、Seiho、Tomoko Idaなど幅広いクリエイターが参加。KREVA、Furui Rihoをフィーチャーした楽曲もあり、さらにジャンルレスな発展を遂げている。

そう、アルバム「OVER」から伝わってくるのは、すべての枠を超え、自分にしか出来ない音楽/パフォーマンスを実現させたいという明確な意思だ。筆者は何度となく三浦にインタビューする機会を得ているが、「トレンドはそんなに意識してなくて、“カッコいい”“踊りたい”“歌いたい”という直感を大事にしている」「三浦大知というプラットフォームでいろんなクリエイターの人たちに楽しんでほしい」というスタンスはずっと一貫している。その根底にあるのは、ジャンルに縛られず、自由なクリエイションによって多くの人たちとつながりたいという思いだろう。

三浦のルーツにあるのはマイケル・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイクなどの音楽史に名を刻むスターだが、彼らもまた、ジャンルを超えた活動で知られている。三浦は彼らの音楽性を踏襲するのではなく、そのスタンスや生き方そのものに刺激を受けているのだと思う。

今年1月から5月にかけて【DAICHI MIURA LIVE TOUR 2025 太陽に焼かれて踊りましょう 雨に打たれ歌いましょう】を開催。キャリアを網羅する代表曲、ヒット曲はもちろん、ツアーのために用意された新曲「Horizon Dreamer」などを披露し、全国各地のオーディエンスを心地よい熱狂へと導いた。バンドメンバー、ダンサーと繰り広げられるパフォーマンスもツアーを重ねるごとに変化を繰り返している。決まったことをきっちり見せるエンタータインメント感もあるのだが、高い身体性を活かした“その日、その場所”でしか生まれない ~ジャズミュージシャンのセッションにも通じるような~ 一回性のステージングもまた彼の大きな魅力だ。「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」でもまちがいなく、すべての枠を気持ちよく超えるようなアクトを見せてくれるはずである。

 
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LIVE INFORMATION
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Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025
2025 9.27 sat., 9.28 sun.
Open12:00pm Start1:00pm
https://bluenotejazzfestival.jp
★三浦大知は 9.28 sun. に出演!


▶︎9.27 sat.
NORAH JONES
TAKE 6 with MIHO HAZAMA Jazz Orchestra
DON WAS & THE PAN-DETROIT ENSEMBLE
AMARO FREITAS
VALERIE JUNE

▶︎9.28 sun.
NE-YO
TOWER OF POWER
DAICHI MIURA
INCOGNITO
SOIL&”PIMP”SESSIONS with special guest RYOSUKE NAGAOKA

森 朋之(もり・ともゆき)
音楽ライター。 1990年代の終わりからライターとして活動を始め、延べ5000組以上のアーティストのインタビューを担当。主な寄稿先に、『音楽ナタリー』『リアルサウンド』『アエラデジタル』『ビルボードジャパン』など。